「太平洋独りぼっち」の堀江健一さんが60年ぶりに再度太平洋単独無寄港横断に成功。
1962年にマーメイド号で密出国という形でアメリカサンフランシスコに向かい、世界初の太平洋単独無寄港横断認証成功してからもう半世紀以上の時間が経ちました。
世界最高齢(83歳)の太平洋単独無寄港横断成功

60年前とは逆ルートでアメリカサンフランシスコゴールデンゲートブリッジ下から出発、6月4日の未明69日間8500キロの航海を終えて西宮港に到着しました。
シニア、老後、高齢者と呼ばれる年代で、介護保険を使って介護施設にリハビリに出かけても不思議のない年齢ですが、世界最高齢(83才)の挑戦を成し遂げました。
堀江健一さんは、1938年9月8日生まれの83歳です。
今回の成功の裏には、これまでの何回もの航海活動の裏付けがあります。常々の鍛錬、トレーニング、こころがけのたまものでしょう。体だけでなく気力がなければ出きません。
今回の航海の成功のコメントでご自分のことを「青春真っただ中、大器晩成、これからも挑戦続ける」とおっしゃっています。
日活映画「太平洋独りぼっち」
石原裕次郎主演の「太平洋独りぼっち」は、堀江健一さんの『太平洋独りぼっち』を原作として映像化されました。
浅丘ルリ子(現在81歳)さんが恋人役ではなく妹役で出演、田中絹代さんがお母さん役です。
初代マーメイド号を製造する費用捻出のためにお父さんの仕事を手伝ったり、先輩のコネで働いたりします。
お父さんは、大学に行って勉学されることを望んでいましたが、堀江さんは自分の夢のために話を受け付けませんでした。
西宮のヨットハーバーを深夜密出国という形で、出航して、世界初の太平洋単独無寄港横断をやり遂げるまでの荒海との格闘、孤独を描いたものです。
どのくらい小型の船で航行するのが不安定かといいますと、ヨットが海水で浸水して、その水を汲みだそうとしている最中に頭をぶつけて、気を失います。あまりの船の揺れ方に船酔いをしたということです。
当時の装備は今からすれば、子供だましのようなものかもしれません。今のように人工衛星やスマートホンなどの電子機器があった訳ではありませんので。
乾電池を何本も積み込んでラジオを聞いていました。
でも堀江さん曰く基本的には昔も今も同じだということです。全長6メートルに満たない船ですから、自然の影響をもろに受けてしまいます。
荒れ狂う波に翻弄され、風がないと、同じところを何日も漂っていなければなりません。
マーメイド号は自力で航行する動力源を積んでいませんので、いい風を探してその風に頼ります。
航海中の食事はレトルトカレーがメイン
今回の横断の最中主にレトルトカレーで済まされたそうです。レトルトカレーというとお手軽ですね。
堀江さんは、食べることにあまり執着されない方なのでしょうか、同じものを食べ続けるというのは、高齢者に多いと聞いたことがあります。
堀江さんは、食べたいものを選べるような環境ではないですし、2か月という期間なので気にされることはないでしょう。ですが、さすがにカレーは飽きたということです。
レトルトカレーを2か月近く食べ続けると体への影響はどうなるのか気になります。2カ月くらいでは何でもないかもしれませんね。他の栄養分もとっているでしょうから。
今堀江さんはひとりぼっちか

若い頃サンフランシスコを目指した堀江さんは、前人未到のことで、注目する人もなく孤独のチャレンジャーでしたが、経験を積んだ堀江さんは、今回の航海は皆さんが注目され、1人ではないと実感されていたのではないでしょうか。
応援していた方とつながっていたと思います。
堀江さんはアマチュア無線家なので、航海中、無線を通じて情報収集をしたりされたのでしょうね。
6月4日に航海を終え、多くの人に出迎えられた堀江さんは、これからもチャレンジを続けるとコメントされています。
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