何かの拍子で本を読みたくなるときがあります。
若いころ読んだ本で、ふっと思い出して読みたくなるときはありませんか。

大体小説ですが、一人の作家を夢中になって読んだ時期がありました。
一人の作家? あの頃なんであんなに一生懸命読んだのだろう、という作家の中に「足摺岬」の田宮虎彦があります。
「朝鮮ダリア」「霧の中」「別れて生きるときも」など。忘れやすい性分なのに今でも題名を覚えています。
高齢者なって読み返すと、当時なぜこんなに悲しい小説ばかりを書く作家の小説を読み漁っていたのだろうと、当時の気持ちを忘れてしまっています。
年をとりいろいろ経験して、なげくことより思い通りにいかない苦しみの方が多くなると生きていくことの難しさや楽しさが、哀しさより大きくなってしまうからでしょうか。
田宮虎彦の小説は、哀しみの文学といわれ、奥さんが亡くなった後自殺してしまいます。

プーシキン「大尉の娘」、ロシア小説。プーチンじゃないですよ。プーチンは政治家。
ジャックロンドン「荒野の叫び声」など。思い出せるくらいだからたくさん読んだわけではありません。
時々また読み返したくなることがあります。
ストーリーなんて忘れているのに読み始めるとまたあらすじを思い出して、そうだったなと。
老後になって自由な時間があり、のんびりできて読みたくなったとき、文庫本で買うより、2,3人の作家が一緒になった文学全集がお得でいいですね。
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