所沢にある中華料理店・栄華。
鉄鍋を振る店主は90歳を超えているというが、その背中は不思議なほどまっすぐで、動きに迷いがない。
チャーハンは10〜20秒で仕上がり、化学調味料に頼らない味。価格は昭和50年からほぼ据え置きだという。
その姿を見て、「すごい」「尊敬する」と感じる人もいれば、
「そこまでして現役でいる必要があるのか」「これは覚悟なのか、それとも無計画なのか」
そんな引っかかりを覚える人もいるだろう。
この店は、単なる“名物店”ではない。
一人の人間が仕事に人生を捧げ続けた結果が、そのまま空間として残っている場所だ。
この記事では、所沢の中華料理店「栄華」を通して、
働き続けることの価値と、その裏側にある現実を静かに見つめていく。
90歳とは思えない体力と情熱で厨房に立ち続ける大将の姿に、多くの人が驚きと尊敬を抱いている。
無添加で手早く仕上げるチャーハンの美味しさ、価格以上のボリュームとサービス、そして職人としての人柄が高く評価され、「元気に長く働く理想像」として強い支持を集めている。一方で、後継者不在を心配する声もあり、名店ゆえの惜しむ気持ちが感じられる。
鉄鍋を振る姿が90歳だが背中が曲がっていない
YouTube動画「【爆速】信じられないスピードで炒飯を作る店主の今後を考えさせられました」を見て驚いた。埼玉県所沢市の「栄華」さんを紹介します。
90歳の店主が守り続ける「こだわり」と「町中華の真髄」が詰まった内容です。
求められるままに90さいのいままで営業してきました。
まずハムソーセージなど加工食品を使わない、自然のものだけで作る、”ここだけの味”にこだわりを持っています。
チャーハンが人気で、サラダがついています。チャーハンにサラダがついているというのを見たことがない。サラダは結構大きな器に入っています。彩を考えたサラダです。
化学調味料・加工食品に頼らない「本物の味」
動画の中で店主が最も強調しているのが、「加工食品(ハムやウインナーなど)を一切使わない」という点です 。
- 素材へのこだわり: チャーシューは肩ロースの質の良い部位をボイルして手作りしており 、チャーハンに入れるのもこの自家製チャーシューです。
- 「ここの味」の追求: 他社の味がついている加工食品を排除し、「全てここの味」で提供することに誇りを持たれています 。スープも煮干しや大量の野菜(白菜、キャベツ、ネギなど)から毎日丁寧に取っており 、その日のうちに使い切るという徹底ぶりです 。
90歳、現役。10〜20秒で仕上げる「爆速」チャーハン
店主の年齢を感じさせない圧倒的な調理スピードが最大の見どころです。
- 神業のスピード: 「チャーハンは時間をかけちゃダメ」という信念のもと、炒める時間はわずか10〜20秒 。注文から提供まで1分かからないこともあります 。
- 60年の重み: 昭和40年のオープンから約60年、同じ場所で鍋を振り続けてきた歴史があります 。お客さんのコメントは、昔ながらの味、という人が多い。
「男の社交場」のような独特の雰囲気
「女性客が見当たらない」というお気づきの点は、このお店の「硬派な町中華」としての特徴をよく表しています。
- 客層と活気: 近隣の現場で働く方々が「3日連続で来た」と話すほど、ガッツリ食べたい男性客の胃袋を掴んでいます 。
- 昭和レトロな空間: 昔ながらの佇まいと、店主の威勢の良い掛け声、そして「安すぎる」と言われるほどの価格設定(ラーメン500円など)が、飾らない魅力を放っています 。
なくなったら食べられないから、食べられるうちにやってきた、という人もいます。
いつ閉まるかわからない「一期一会」の価値
店主自身が「いつまでやれるか。もう辞めてもいいような状態でやっている」と語る場面は、胸を打たれます 。いつ閉まるかというような緊張感はなかなかです。味わえません。
90歳で鉄鍋をふるっているというのがすごい。お金のためではなくお客さんのうまい、という言葉を聞きたくてやっています。
「いつまで続くか」を案じるよりも、「今日、この一杯が食べられる奇跡」を喜ぶ。
店主自身の気持ちの中では限界だというニュアンスが出ていますが、無計画に見えるその姿こそ、変化の激しい現代において、一日一日を積み重ねてきた町中華の究極のリアル。
- 後継者への想い: もしやりたい人がいれば、この店を引き継いでほしいという発言もあり、まさに「今しか食べられない味」としての希少性があります 。
昭和50年から値段据え置きでやってきたが
昭和40年に創業かれこれ60年以上商売をしています。最近ようやく値上げ。
ラーメンが、400円を500円に。全体的に安い。
店内にはメディアで取り上げられた名前と年月日がお知らせとして掲示されています。
90歳まで現役でいられるのは、本人の意思だけでなく、それを必要とするお客さんが絶えなかったという「事実」の証明です。
90歳を超えた今もまだまだ鉄鍋を振り続けている店主には気負いはないでしょうが、お客さんの要請に応じるままに爆速でチャーハンを作り続けるのを見て皆さんはどう思いますか。
