「うどん」と一言でいっても、実は地域によって驚くほど味も食感も違います。
コシが強い麺、やわらかい麺、極太麺、幅広麺…。だしの風味も、あっさり系から甘辛い濃厚タイプまでさまざまです。
本記事では、日本三大うどんとして名高い讃岐・稲庭・水沢をはじめ、伊勢うどんや博多うどん、五島うどん、ひもかわうどんなど、全国の個性豊かなご当地うどんをベスト10形式でご紹介します。
それぞれの特徴や歴史、地元ならではの食べ方、観光とあわせた楽しみ方まで徹底解説。
「コシ派?やわらか派?」「甘辛だれが好き?あご出汁派?」——そんな好みに合わせて、自分にぴったりの一杯を見つけてみませんか?
旅行前の予習にも、お取り寄せ選びにも役立つ、うどん好き必見のガイドです。
日本三大うどん:讃岐、稲庭、水沢

讃岐うどん(香川県)のコシと多彩な食べ方
讃岐うどんといえば、やっぱり香川県の名物。
全国にファンがいるのも納得のうどんです。
特徴はなんといっても、あのグッとくるコシ。太めの麺を噛んだ瞬間、「これこれ!」と思わずうなずいてしまいます。
食べ方もいろいろあって、冷たいざるうどんでキュッと締めてもよし、シンプルなかけうどんでだしを味わうのもよし。具材を豪快にのせたぶっかけうどんも外せません。
お店ごとにだしやトッピングが違うので、食べ歩きも楽しいんですよね。
同じ讃岐うどんでも、ちゃんと“その店の味”がある。そこがまた、たまらない魅力です。
稲庭うどん(秋田県)の滑らかな食感と伝統的製法
秋田県名物の稲庭うどん。
つるっとなめらかで、ほんのり透き通る上品な麺が魅力です。
約350年続く伝統製法で、職人さんが3〜4日かけてじっくり仕上げます。手間ひまかけて作られるからこそ、贈り物としても人気なんですね。
細くて均一にのびた麺はとても美しく、味わいもとても繊細。まずは冷たいつゆでいただく「ざる」が王道ですが、温かいおつゆでもさっぱりした旨みが引き立ちます。
やさしくて品のある味わい。
ちょっと特別な日に食べたくなる、そんなうどんです。
水沢うどん(群馬県)の歴史と透明感の秘密
水沢うどんといえば、群馬が誇る名物うどん。
讃岐や稲庭と並ぶ「三大うどん」のひとつとして知られています。
なんと歴史は1200年以上。はじまりは水沢観音の参拝客に振る舞われたのがきっかけと言われています。
特徴は、つるんと透明感のある麺。細めなのにしっかりコシがあって、食べるとその弾力がよく分かります。のど越しも気持ちよくて、気づけば箸が止まりません。
群馬のきれいな水と厳選された小麦、そして昔ながらの製法。だからこそ、この上品な味わいが生まれるんですね。
周辺には名店も多いので、観光ついでに食べ比べするのも楽しいですよ。
うどん好きなら、一度は味わってみたい一杯です。
三大うどんの食べ比べ方と観光との楽しみ方
三大うどん、せっかくなら食べ比べしてみませんか?
三大うどんといわれる
讃岐うどん・稲庭うどん・水沢うどん。
実はそれぞれ、ぜんぜん個性が違うんです。
讃岐うどん(香川)
香川県でお店を巡りながら、コシの強さや食べ方の違いを楽しむのが醍醐味。
同じ讃岐でも「こんなに違うの?」と驚きます。
稲庭うどん(秋田)
秋田県の落ち着いた空気の中で味わう、上品でなめらかな一杯。
つるっとしたのど越しは、ちょっと特別な気分にさせてくれます。
水沢うどん(群馬)
群馬県の観光とあわせて楽しみたい名物。
透明感のある麺としっかりしたコシが、旅の満足度をぐっと上げてくれます。
三大うどん巡りは、ただのグルメ旅じゃありません。
その土地の空気や文化も一緒に味わえるのが魅力です。
せっかくなら、一つずつ“現地で”食べてみたくなりますよね。
地域の個性が光るユニークなうどんたち
伊勢うどん(三重県)の極太麺と甘辛いタレ
三重県名物の伊勢うどん。
ひと目で驚くほどの“極太麺”が特徴です。
しっかり長時間ゆでることで、ふわっとやわらかく、もちもち食感に仕上がります。コシ重視のうどんとはまったく別物。このやさしい食感がクセになるんです。
そこに絡むのが、甘辛い濃厚ダレ。たまり醤油ベースのコク深い味わいが、太い麺にしっかり絡んで絶妙なバランスに。
伊勢神宮参拝のお供としても有名で、観光とセットで楽しむ人も多い一杯です。
見た目はシンプル。でも食べてみると奥深い。
三重の文化を感じられる、ちょっと特別なうどんです。
博多うどん(福岡県)の柔らかい麺と濃厚なだし
福岡市を中心に愛されている博多うどん。
福岡の“ソウルフード”といってもいい存在です。
特徴は、やわらかい麺。
讃岐のような強いコシとは真逆で、ふんわり優しい口あたりが魅力なんです。「これが落ち着く」と地元の人に愛されています。
だしは鰹や昆布を使った、ほっとする味わい。九州らしいほんのり甘めの風味が、やわらかい麺によく合います。
トッピングは、ごぼう天や丸天が定番。
素朴であたたかい一杯は、まさに“毎日でも食べたくなる味”。
派手さはないけれど、地元にしっかり根付いたうどん。
氷見うどん(富山県)の手延べ製法と喉越し
氷見市名物の氷見うどん。
富山が誇る、伝統の手延べうどんです。
魅力はなんといっても、つるんとしたなめらかさとのど越し。細くて上品なのに、ちゃんとコシもある。食べると「おっ」と思う完成度なんです。
厳選した小麦と塩を使い、職人さんが手間ひまかけて仕上げます。冬の寒風でじっくり乾燥させる昔ながらの製法が、あの独特の風味を生み出しています。
冷たくしても、温かくしてもおいしい万能タイプ。
上品な味わいなので、お土産にも人気があります。
武蔵野うどん(埼玉県)の素朴な味と噛み応え
埼玉県で愛されている武蔵野うどん。
見た目からして力強い、ガシッとした太麺が特徴です。
とにかくコシが強い。というより“噛みごたえ”。
しっかり噛むほど小麦の風味が広がる、昔ながらの素朴なうどんです。
食べ方は、温かい「つけ汁」が定番。
醤油ベースの汁に、豚肉やねぎがたっぷり入っていて、太い麺との相性が抜群なんです。
お店や家庭ごとに少しずつ味が違うのも面白いところ。
東京からも近いので、ちょっとした観光ついでに立ち寄るのもおすすめ。
幅広いスタイルのうどん文化
ひもかわうどん(群馬県)の幅広麺のインパクト
群馬県名物の「ひもかわうどん」。
まず目に入るのは、そのびっくりするほど幅広い麺です。
普通のうどんとは比べものにならないほど平たくて、幅は1センチどころか、ものによっては10センチ近いものも。思わず「これ、うどん?」と二度見してしまいます。
でも、見た目だけじゃありません。
つるんとしたのど越しと、もちもち食感がしっかり楽しめます。
しょうゆベースの出汁はもちろん、味噌味のつゆとも相性抜群。季節の野菜や山菜を合わせると、ぐっと素朴でやさしい味わいに。
五島うどん(長崎県)の手延べ技術とあご出汁
長崎県の五島列島で作られる五島うどん。
日本五大うどんのひとつにも数えられる、実力派のうどんです。
特徴は、手延べで仕上げた細くてきれいな麺。
細いのにしなやかなコシがあって、つるっとした舌ざわりがとても上品です。
そして外せないのが「あご出汁」。
地元で獲れるトビウオから取っただしは、深みがあるのに後味はすっきり。麺との相性も抜群です。
上品でやさしい味わいなので、贈り物としても人気。
長崎を訪れたら、ぜひ味わってみたい一杯です。
山梨のほうとう:郷土料理としてのうどんの進化
山梨県の郷土料理といえば「ほうとう」。
うどんの仲間ですが、ちょっと別格の存在です。
幅広の麺を、味噌ベースの汁で野菜やきのこと一緒にぐつぐつ煮込む。これがまた、たまらないんです。
特にカボチャは定番。甘みがとろけて、汁にコクがプラスされます。里芋や季節の野菜もたっぷり入っていて、具だくさんで大満足。
寒い山梨の冬を支えてきた、まさに“体があたたまる一杯”。
素朴だけど力強い、家庭の味です。
うどんの具材や出汁による地方独自のアレンジ
日本のうどんって、麺だけじゃないんですよね。
具材やだしの違いこそが、実は一番おもしろいポイントかもしれません。
たとえば――
三重県の伊勢うどんは、甘辛い濃厚ダレが主役。
香川県の讃岐うどんは、かけ・ぶっかけ・ざる…と食べ方がとにかく豊富。
福岡県の博多うどんは、やさしく甘めのだしが体にしみる味。
富山県の氷見うどんは、手延べならではのつるっと美しいのど越しが魅力です。
同じ“うどん”でも、土地が変わるとここまで違う。
そこには、その地域の水や食材、気候、そして文化がちゃんと息づいています。
旅先でうどんを食べると、「あ、ここはこういう味なんだ」と発見があるんですよね。
麺・だし・具材。
ひとつひとつの違いを楽しむと、うどんの世界はぐっと広がります。
